2013年3月1日(金)〜15日(金)
時間:12〜22時(1〜8日)、12〜18時(9、10日)12〜19時(11〜15日)
1993年からグラフィックデザインという仕事に携わり早15年あまり。これまで人様の色々な絵や写真を素材にして書籍やCDなんかのデザインをしてきた。まだデザイナーになりたての頃、両親を始め周囲の人にグラフィックデザイナーに転身したと話して、手掛けたものを見せたところ「この写真を撮ったの?」、「この絵を描いたの?」などと思わぬ疑問が寄せられた。所詮グラフィック屋は人が汗水垂らして作り上げたものを加工する料理人みたいなものなのか!? もちろんデザインはそういうビジュアル素材を扱うだけでなく、それらと文字原稿を計算高く(?)組み上げる仕事だ。クライアントの望むものやビジュアルの本質を受け手に如何に伝えるか、それにどれだけ時間を掛け苦心しているか、人に説明するのはいまだに簡単なことではない。
60年代の憧れのアート・ディレクターたちはデザインばかりか絵(イラストレーション)も手掛けることが多かった。New Yorkの街でばったり出会ったKu氏の仕事を間近で触れるにつけ、自分も絵を描いてみたいと思うようになった。しかも氏から「デザイナーやったら絵ぐらい描けんとアカン」という言葉までガツンと喰らってしまった。単純な僕は「じゃあ、やってやろうじゃないの」と無謀にも初の展覧会を今は無き西荻窪の愛すべきスペース「Sapana」でやったのが1998年のこと。師匠に展覧会をやったことを伝えると「一度始めたからにはずっと続けろ」とさらに有り難いお言葉を頂戴し、以来年に一度は毎年展覧会を続けてきた。
3.11の起こった2011年はグループ展のみ、2012年は念願の仕事場を持ったりそれに伴う転居もあり遂に展覧会も途切れてしまった。今年こそはとその仕事場である「両国楽園ルーム」において、一つの区切りとしてこれまでに制作してきたものから幾つかピックアップし展示してみようと思う。初めて自分の作品を並べてみる試み、これは常々やってみたいと思ってたが、昨年転居に伴い作品も整理したことでいよいよその準備が整ったと思ってる。また過去の作品だけではなんなので、近頃描いているLive Drawingも新作としてそこに加えたいと思ってる。
たまたま同時期に四谷の隠れ家的お店「喫茶茶会記」の店主F氏から依頼されたフライヤーの展示(グループ展)も曙橋の「ゑいじう」にておこなっています。出来れば両方ご覧になってデザイン/アートの往来を楽しんでいただけたらと思います。
なお展覧会タイトル「Where am I now?」は先頃約10年の沈黙を破って突如復活宣言したBowieさまのNew Single『Where are we now?』にあやかったものです。
京都〜横浜〜葛飾〜世田谷・・・。yamasin(両国の地にて)
(Posted : 2013年02月18日)
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